「浩庵キャンプ場に行きたいけど、どんなところ?」
「富士山がきれいに見えるって本当?」
そんな疑問を持つ方に向けて、愛犬と一緒に2泊3日で訪れた秋キャンプの様子を紹介します。
富士山と本栖湖を望む絶景の中で過ごす時間は、格別なひととき。
行ってみて感じた場所取りのコツなどもお伝えします。
初めて浩庵キャンプ場へ行く人はぜひ読んでみてください。
浩庵キャンプ場を選んだ理由
今回、浩庵キャンプ場を選んだのは「富士山が見えること」と「ペットと一緒に行けること」が理由です。
本栖湖の湖畔にあり、富士山を真正面に望めるロケーションは他ではなかなか出会えません。
2年前に、ふもとっぱらキャンプ場に行ったことがあったので、今回はこちらの浩庵キャンプ場を選びました。
富士山が見える絶景ロケーション
浩庵キャンプ場の最大の魅力は、なんといっても富士山を正面に望めるロケーションです。
晴れた日は湖面に富士山が映り込む「逆さ富士」が見られ、絵葉書のような光景が広がります。千円札の裏面に描かれた富士山のモデルとしても有名な場所ですね。


テントサイトはペットと過ごせる
キャビンなどの建物内にはペットは入れませんが、テントサイトならリードをつけておけばペットと一緒に過ごせます。
湖畔エリアは人の出入りも多いので、ペットが落ち着いて過ごせるようにリードは短めにしておくのが安心です。他のキャンパーへの配慮を忘れずに過ごせば、ペットとのキャンプも安心して楽しめます。
富士山をバックにして、愛犬と写真を撮るのが今回のキャンプの目的でもありました。
浩庵キャンプ場の基本情報
浩庵キャンプ場に行くにあたって押さえておきたい基本情報をまとめています。
- 場内施設(サイト・トイレ・売店など)
- 受付・チェックインの流れ
- 僕たちが利用した湖畔サイトについて
- 場所取りのコツ
場内施設(サイト・トイレ・売店など)
浩庵キャンプ場には、大きく分けて「湖畔サイト」と「林間サイト」の2種類があります。
キャンプ場内の駐車場のすぐ近くに林間サイトがあり、少し歩いて本栖湖に近づくと湖畔サイトが広がっています。
トイレやシャワー、売店、炊事場、自動販売機は駐車場の周辺に設置されているので、林間サイトを利用する場合は便利ですが、湖畔サイトの場合、場所よってはトイレまで5分以上かかるケースもあります。
また、カヤックやSUPといったアクティビティも充実していて、寒いこの時期に楽しんでいる人たちもいました。
ちなみに、ゴミはキャンプ場で捨てるところはありませんので、持ち帰ることになります。

受付・チェックインの流れ

受付は、本栖湖展望公園を過ぎてすぐの道路沿いにあります。駐車場に車を止めて、受付に向かいましょう。
スタッフの方がキャンプ場内のルールを丁寧に教えてくれます。
チェックイン時間より早く着いても受付できないので、時間通りに行けば大丈夫です。
テントを張る場所を探しに行くときは、車ではなく歩いて行くように、受付で説明されます。
受付を終えたら、キャンプ場内の駐車場へ移動しましょう。
道路のすぐ左にキャンプ場へ入る道があるので、侵入防止用のチェーンを外して入場します。
入口からキャンプ場の駐車場への道は狭い下り坂になっていて、車のすれ違いはなかなか難しいので、対向車が来ないことを祈るばかりです。
駐車場に着いたら、車を止めて歩いてサイトを探しに行きます。
林間サイトには車の乗り入れが禁止されていますし、湖畔サイトも車に乗ったまま空きスペースを探すのは危険です。
場所取り用のいすなどを持って、できれば2人以上で行くのがおすすめですね。
良い場所が見つかったら、一人に場所取りを頼んで、その間にもう一人が車を移動させるとスムーズです。
僕たちが利用した湖畔サイトについて
ここでは僕たちが利用した湖畔サイトの様子をお伝えします。
湖畔サイトは3段に分かれていて、本栖湖に一番近い1段目、車路を挟んで2段目、さらに車路を挟んで3段目という配置です。
1段目と2段目は傾斜していますが、3段目は平坦になっています。
1段目に車を止める場合は、湖に平行に駐車するよう案内されます。垂直に駐車するとスタックして出られなくなる可能性があると受付で教えてもらいました。
僕たちは2段目を利用しましたが、富士山の眺めはどこもきれいです。1段目は他のテントが視界に入らず、富士山と本栖湖を独り占めできるのが魅力です。そこまでこだわらなければ、2段目や3段目でも十分に富士山を堪能できます。傾斜が気になる方は、平坦な3段目がおすすめです。


場所取りのコツ
人気のキャンプ場でフリーサイトなので、混雑する時期や時間帯は場所が取れないことがあります。
行ってみて感じたのは、チェックインの日程そのものを工夫するのが効率的だということです。
たとえば、土曜日にチェックインする場合、金曜日から2泊3日で来ている人たちは土曜日もそのまま滞在するのでサイトが空くことはありません。
つまり、土曜日のチェックインでは、空きサイトがかなり少ないと考えておくほうがよさそうです。
同じように連休の中日にチェックインするのもハードルが高くなります。
実際、僕たちは三連休の中日にチェックインしました。受付でも「本日はほぼMAXの人にご利用いただいています」と言われ、サイト探しは厳しい状況でした。
たまたま運よく、湖畔サイトに入ったすぐのところに空きがあったので助かりましたが、そこが空いていなければ、ウロウロしながら探し回るところでした。
一方、三連休の最終日はチェックアウトする人が多く、入れ替わりが多いです。その日程でチェックインできれば、空きスペースは見つけやすいと感じました。
もう一つ有効な方法は、「チェックアウトしそうな人に聞いてみること」です。
むやみに声をけるのは避けたいところですが、聞いてみないとわからないこともありますよね。
通常のチェックアウトは10時なので、その時間をめどに片付け始めている人がいれば、声をかけてみるのはありだと思います。レイトチェックアウトの方は17時ですので、ご注意ください。
僕たちが行った時も、場所を探している人がチェックアウトしそうな人に声をかけている場面を見ました。キャンプ話が盛り上がって、情報交換とかされていたようなので、コミュニケーションのきっかけにもなるんだなと思いました。
今回の車中泊キャンプ企画
今回、夫婦と愛犬で出かけた車中泊キャンプの目的などをご紹介します。
日程
11月1日(土)の夜に大阪を出発し、浜松サービスエリアで車中泊。
11月2日(日)から11月4日(火)を浩庵キャンプ場で過ごす行程です。
今考えると三連休の中日にチェックインするのは、なかなか無謀なスケジュールだったかもしれません。

愛犬と初めての長距離移動
愛犬のリュウは、現在15歳のコーギー。変性性脊髄症(DM)を発症していて、後ろ足が動きません。前足の力も弱くなってきました。マナーおむつも欠かせません。
リュウが小さい頃は、夏キャンプや旅行に一緒に出かけたこともありましたが、数えるほど。
寂しいですが、今後出かける回数もそれほど多くないのかもと感じ、長距離移動でしたが車中泊キャンプに出かけました。
夫婦2人の車中泊旅行は何度も経験していますが、リュウと一緒の車中泊は今回が初めて。結果として、めちゃめちゃ楽しい経験となりました。

愛犬と行く2泊3日 秋の浩庵キャンプをレポート
愛犬のリュウと出かけた2泊3日の車中泊キャンプの様子をご紹介します。
1日目:テント設営と散策でゆったり過ごす
初日は、テント設営と散策でゆったりとした時間を過ごしました。
テント設営
場所は湖畔サイトに入ってすぐの2段目にしました。トイレや売店に近く便利な場所です。
テントは、2年前にふもとっぱらキャンプ場で使ったものと同じ「One Tigris TEGIMEN ハンモック&オーニング ホットテント」。
2本のメインポールをガイロープで引っ張るだけの構造なので、風には弱いのですが、風速1m/sほどの予報だったので、安心して設営し始めました。
しかし、薪ストーブをテント内に入れて使う予定が、煙突穴の位置を間違えて、木の近くになってしまったため、仕方なくテントの外でバーベキューコンロの代わりとして使うことにしました。
テント設営中は、リュウをコットに寝かせていましたが、傾斜があったので何度か落ちそうになってヒヤリとしました。風はほとんどなく、スムーズに立てられて一安心です。

富士山と本栖湖を眺めながら散策
設営後、リュウは寝てばかりじゃつまらないだろうと、抱っこしてキャンプ場を散策に出ました。
ところが、歩き始めて3分ほどで、ウンチをしてしまい、抱っこしていた妻の手にベタっと。急遽引き返しましたが、体重が14キロもあるので、早めに戻って正解だったような気がします。


晩ごはん
日が傾き、影になると一気に寒くなります。15時30分に売店が開くので薪を買ってご飯の準備に取りかかります。
シャワーに入ろうか迷いましたが、入ると体が冷えて風邪をひくかもと思い今日は見送り。明日、温泉に行くことで、ガマンしました。
晩ごはんは、薪ストーブの上で焼肉とガーリックライス。寒い夜に薪の炎を眺めながらの食事は至福のひと時です。
車内で就寝
ドア付近から冷気が入ってこないよう服などを詰めて、電気毛布とシュラフを用意。夫婦の間にリュウを寝かせて、おむつを交換。万が一のためのワイドサイズのおしっこシートをリュウのお尻の下に敷いておき、トイレットペーパーもスタンバイ。準備万端!
ちなみに今回、サービスエリアで1泊、浩庵キャンプ場で2泊しましたが、おしっこやウンチの失敗はありませんでした。

2日目:富士眺望の湯ゆらり&強風トラブル
朝から穏やかにスタートした2日目。この日はいろいろありました。
富士眺望の湯ゆらりへ
朝食のあと、「富士眺望の湯ゆらり」へ出かけました。
道の駅「なるさわ」のすぐ横にあり、富士山を眺めながらゆったり入れる絶景の日帰り温泉です。
日曜日だったので、入泉料はバスタオルとフェイスタオルがついて1,700円。少しお高めでしたが、富士山を眺めながらお風呂に入れると思うと納得です。駐車場がいっぱいになるほどたくさんの人が来ていました。
リュウは温泉に入れないので、夫婦交代で温泉に入り、リフレッシュできました。
温泉を出るころには、風が強くなりはじめ、テントが飛ばされていないか不安が頭をよぎります。
強風でテント崩壊
キャンプ場へ戻ってくると、テントが崩壊!
強風でペグが抜けてメインポール1本が倒れていました。幸いにも飛ばされたものはなく、すぐにペグを打ち直し、ガイロープを追加してダブルで引っ張るように補強。
それでも、風が吹くたびにテントが揺れ、風速1m/sどころか10m/s近くある感じがしました。
焦っていたので、倒壊したテントの写真は撮っていません。
テントの撤収に悩む
午後になっても、風が弱まる気配がありません。
天気予報では徐々に弱まるようでしたが、時おり、突風もありました。
暗くなってからテントが崩壊すると手のつけようがないので、16時ごろにテントを撤収することにしました。結露がつきはじめる前の明るいうちの撤収です。
テーブルや小物など片付けられるものは車に載せ、外に出しているものは風で飛ばされないよう、シートでくるんでガイロープで固定しました。
そんな中、晩ごはんは薪ストーブを囲んで、おでんとぜんざいという体の芯から温まるメニュー。テントなしで野営っぽさを楽しめたのは逆に面白かったですね。
リュウは一足早く車に乗せて、スライドドアを開けた状態で見える位置に寝かせました。


風が強まる
日が落ちてから、風はさらに強まり、近くでバーベキューをしていたグループから「キャー」という悲鳴が。見ると、風でバーベキューの火の粉が舞い上がり、食器類が飛び散るような音まで聞こえました。
テントを撤収しておいて大正解だった!安心感があふれます。一瞬の突風でテントは崩壊するので、早めに撤収を決断したことは本当によかったと思います。

3日目:撤収とチェックアウト
最終日の朝はさわやかな秋晴れ。空気が澄んでいて富士山の頂上までくっきりと見えました。
前日にテントを撤収していたおかげで、朝は小物の片付けだけ。風もなく雨の心配もない理想の撤収日和です。
リュウも朝日を浴びて気持ちよさそうに過ごしています。長旅と慣れない環境で疲れたと思うけど、よく頑張ってくれました。
富士山と本栖湖の眺めも見納めです。


まとめ
秋の浩庵キャンプ場で過ごした2泊3日。
富士山を眺めながら、愛犬と一緒に過ごした時間は本当に贅沢でした。長距離移動や強風など大変な場面もありましたが、それ以上に得たものが多いキャンプでした。
行って良かったポイント
今回のキャンプで何よりうれしかったのは、リュウが最後まで元気に過ごしてくれたことです。長距離移動で少し疲れた様子もありましたが、車中泊も問題なく、移動中も助手席の足元で静かにしてくれていました。
車中泊そのものにも慣れてくれたようで、「これなら普通の車中泊旅行も行けそうだね」と夫婦で話しているほどです。
そしてやっぱり、富士山と本栖湖を背景に撮った写真は最高の思い出になりました。雄大な自然の中で、夫婦とリュウで過ごした時間は、忙しい日常を忘れさせてくれる特別なもの。遠かったけど、行って本当に良かったと思います。
次回へのリベンジポイント
リベンジしたいポイントは、テントと薪ストーブですね。
今回使ったテントはお気に入りでしたが、風に弱く常に「飛ばないかな」と心配しながら過ごすことになりました。
2年前に、ふもとっぱらキャンプ場で使ったときは大丈夫でしたが、今回は一部崩壊。風の強い場所では、ドーム型テントのほうが落ち着いて過ごせそうです。
また、薪ストーブは雰囲気が好きでこちらもお気に入りですが、常に火の番をしないといけないのが少し大変。ずっと薪ストーブの近くにいたような感じがします。
次回は、火を気にせず暖かさを感じられる石油ストーブにしてもいいのかなと思いました。
リベンジするなら、ドームテントと石油ストーブを準備して、風を気にせず、ゆったり過ごせるキャンプにしたいと思います。